法規制の概要

    1.  原子力基本法

      我が国における原子力利用の憲法ともいうべきものとして、原子力基本法があります。 この法律は、原子力の研究、開発及び利用を推進することによって、 将来におけるエネルギー資源を確保し、学術の進歩と産業の振興とを図り、 人類社会の福祉と国民生活の水準向上とに寄与することを目的として、昭和30年(1955年)に制定されました。

    2.  国による許可

      国は「核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律」(「原子炉等規制法」)により、 原子力に係わる事業等(製錬事業、加工事業、原子炉の設置・運転等、使用済燃料の貯蔵事業、 再処理事業、廃棄事業、核燃料物質等の使用等)を規制しています。 原子力に係わる事業等を行おうとするものは、国(原子力規制委員会)の許可を受けなければなりません。
      加工の事業の許可に当たっては、その申請について、 重大事故の発生及び拡大防止に必要な措置を実施するために必要な技術的能力、 その事業を的確に遂行するに足りる経理的基礎、核燃料物質による災害防止の観点から審査が行われます。

    3.  JCO臨界事故後の対応

      1999年9月30日に発生したJCOウラン加工施設臨界事故を受け、 原子力安全委員会の下にウラン加工施設臨界事故調査委員会が設置され、 同年11月に緊急提言・中間報告、12月に最終報告が発行されました。 そのなかで、原子力安全規制の抜本的強化の必要性、 初期動作などにおける国や自治体の連携強化の必要性が提言されました。 これを受けて原子炉等規制法が改正され、保安規定の順守状況等に関する検査の創設等の規制強化が行われ、 原子力災害対策特別措置法が制定されました(1999年12月公布)。

    4.  福島第一原子力発電所事故後の対応

      2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震と地震に伴う津波によって、 東京電力福島第一原子力発電所事故が発生しました (事故の概要、原因調査については多くの報告書が発行されています。  事故調査報告書へのリンク表参照)。 この事故の反省から、国の原子力政策推進と原子力規制が分離され、従来からの原子力安全委員会が廃止され、 新たに原子力規制委員会が2012年9月に設置されました (原子力規制委員会パンフレット)。 また、原子力基本法をはじめ原子炉等規制法、原子力災害対策特別措置法などの 原子力規制関連法令が2013年に改正され、規制の有り方が大きく見直されました。 核燃料加工施設に対しても、耐震設計等の設計要求の強化とともに、 重大事故等対策が事業許可要件となり、 最新の知見を既存の施設に適用するバックフィットの考えも導入されました (原子力安全規制の転換)




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